シカゴ・グルメで日本酒と和食の魅力を紹介

日本酒に良く合うサーモン料理を奨めるMiruレストランの逢坂壽修シェフとスタッフ

 2023シカゴ・グルメが9月21日から24日までの4日間、日替わりの5つのテーマで開催された。主な会場はミレニアム・パーク北端、ランドルフRd.沿いにあるハリス・シアターのルーフトップで、23日のメイン・イベント「Grand Cru」では在シカゴ総領事館とJETROシカゴ事務所が協賛し、日本酒と和食を披露した。

ハリス・シアターのルーフトップで開催されたシカゴ・グルメのメジャーイベント「Grand Cru」の様子

 人気のGrand Cruは午後と夜の2部で行われ、それぞれ20人余りの有名シェフによる料理と、数えきれないほどのワインやスピリッツが提供された。

 在シカゴ総領事館の広報文化センター所長の柴田勉領事によると、今年のシカゴ・グルメのテーマは「すべての道は食に通じる」であることから、日本酒のいろいろな種類と特長を知ってもらおうと、シカゴ・グルメのメイン・イベントである「Grand Cru」に出展したという。

 また、来年のユネスコ無形文化遺産に、日本の無形文化遺産として日本の伝統的酒造りを申請している。柴田氏は「それに向けて食の中心であるシカゴで、一般の方々にも、ディストリビューションの人々や関係者の皆さんにも酒の良さ、いろいろな料理に合わせることができることを知ってもらおうとブースを出しました」と語った。

 また、酒ソムリエの資格を持つ在シカゴ総領事館の小島佐和子氏によると、今年はJETROシカゴと共同で日本ブースを出展し、日本食材と日本酒のプロモーションだけでなく、日本食材をアジア系の料理にも使ってもらうなど、日本食材の新たな楽しみ方を提案することも目的にしているという。

  出店しているレストランはMariano'sの寿司バー「Oki Sushi」、韓国出身オーナーによる「Omakase Yume」、モダン・アメリカン・レストランの「Ocean Prime」、マグロのたたきを出していた「Roux 30a and Nanbu Noodle Bar」、日本ブースで料理を出していた「Hinoki Sushiko」、お好み焼きの「外人」、酒ソムリエが日本酒を説明する「Miru」をはじめ、日本の風合いを取り入れた料理を出すレストランが少なくなかった。

 日本ブースでは、日本の地元色豊かな9種類の日本酒が紹介された。

左より、出羽桜、手取川、Heaven-純米吟醸

・秋田県高清水酒造の純米吟醸「しみずの舞」Pure Snow NigoriとPure Dawn

・山形県出羽桜酒造の純米吟醸「出羽燦々」

・長野県宮坂醸造の奥伝寒造り純米酒「真澄」

・石川県吉田酒造の山廃大吟醸「手取川」

・兵庫県辰馬本家酒造の「Heaven純米吟醸azure」

・兵庫県小西酒造「Heaven白雪純米12」

・広島県賀茂泉酒造の「こめこめ純米」

・山口県旭酒造の純米吟醸「獺祭」

 また、Miruレストランの逢坂壽修シェフによるレモンフォームをトッピングしたサーモン料理など日本酒に合う料理、外人レストランによる和牛入りお好み焼き、Hinoki Sushikoによる牡蠣とハマチと餅など、日本酒を飲みたくなるような料理が来場者に振る舞われた。

シカゴ・グルメの「Grand Cru」を視察する柳淳在シカゴ総領事と典花夫人。右はMiruレストランの酒スペシャリスト&ソムリエのディアン・ウォング氏

 小島氏によると、Miruレストランの酒スペシャリストのDeAnn氏の協力を得て、プレミアムの日本酒を紹介した。また、隣接するJETROブースではHinoki Sushikoや外人レストラン、おまかせYume、Cebuの4店が日本食材を使った創作料理を出し、来場者はその料理と日本酒のペアリングを楽しんでいたという。

 小島氏は「いろいろ飲み比べながら好みの日本酒を見つけた人もいて、中西部の人達が日本酒に親しむ機会を提供できたと思います。これからも日本酒と和食の紹介機会を広げたいと思います」と語った。

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