Kyodo News

12月27日

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国連の2年分の予算が5%減
米国「浪費の終わり」と自賛

 【ニューヨーク共同】国連総会本会議は26日までに、2018~19年の2年分の通常予算を53億9700万ドル(約6100億円)とすることを決めた。16~17年の最終支出額から5%減った。米国の国連代表部は自国が支出を減らすよう交渉した結果だとし、ヘイリー米国連大使は削減幅の大きさを「歴史的だ」と自賛する談話を出した。
ヘイリー氏は「国連の非効率さと浪費はよく知られている。気前の良い米国民が付け込まれるのはもう終わりだ」と述べ、さらに国連の効率化と米国が重視する分野への支援強化を目指す考えを示した。


朝鮮半島の緊張で米を批判
ロシア外相、電話会談で

 【モスクワ共同】ロシア外務省によると、ラブロフ外相は26日、ティラーソン米国務長官と電話会談し、北朝鮮の核問題を巡り、同国を攻撃的に非難し、軍備を強化して朝鮮半島の緊張を高めるのは「容認できない」と米国を批判。制裁圧力をやめ、対話に移るべきだと主張した。
両者は、北朝鮮の核兵器・ミサイル開発が国連安全保障理事会の決議に違反しているとの認識では一致した。
会談では、シリア情勢やロシアの主導で来年1月末に南部ソチで開く予定の「シリア国民対話会議」についても協議。ウクライナ問題も話し合ったという。


東京で和平会議提案と報道
河野外相、ネタニヤフ氏に

 【エルサレム共同】イスラエルの民放チャンネル10は27日までに、河野太郎外相が25日にエルサレムでイスラエルのネタニヤフ首相と会談した際、東京での中東和平会議開催を提案したと報じた。ネタニヤフ氏やパレスチナ自治政府のアッバス議長、クシュナー米大統領上級顧問の参加を想定している。開催時期などには言及していない。
トランプ米大統領がエルサレムをイスラエルの首都と認定したことを巡り、アッバス氏は猛反発。和平交渉の早期再開は絶望的になっている。日本はイスラエル、パレスチナの双方と良好な関係にあり、会議を主催することで中東安定化に貢献、存在感を示す狙いとみられる。


金正恩氏動静、軍が5割
経済関係2割切る

 【北京共同】ラヂオプレス(RP)によると、北朝鮮メディアが27日までに報じた今年の金正恩朝鮮労働党委員長の動静報道は計102件で、このうち軍関係が50件で49%を占め、2014年以来の高割合となった。15、16年はいずれも軍関係が4割を切っていた。
経済関係は19件で2割以下となった。金正恩体制は核開発と経済建設を同時に進める「並進路線」を国家方針に掲げているが、動静報道を見る限り、今年は軍事面への偏重が顕著だったと言えそうだ。
動静報道の件数は、金正恩氏が最高指導者に就いて以降、最少となった。対外関係は1件にとどまった。


ベトナムの成長率6・81%
17年、当初目標上回る

 【ハノイ共同】ベトナム統計総局は27日、2017年の国内総生産(GDP)成長率が前年比6・81%になる見通しと発表した。政府の当初目標の6・7%を上回った。
輸出の順調な伸びなどが成長をけん引した。16年の成長率は6・21%だった。


スマトラ島で火山噴火
インドネシア、死者なし

 【ジャカルタ共同】インドネシア・スマトラ島北部のシナブン山(2460メートル)が27日、噴火した。周辺の村々にまで噴煙が到達したり、降灰が観測されたりしたが、国家災害対策庁によると死者は確認されていない。
地元当局は、降雨により泥流が発生する恐れもあるとして、河川近くに居住する住民らに注意を呼び掛けた。
シナブン山は2010年以降、噴火を繰り返している。14年2月の噴火では10人以上が犠牲になった。

噴火したインドネシア・スマトラ島のシナブン山=27日(火山地質災害対策局提供・共同)


チベット族が焼身自殺
中国、抗議行動活発化か

 【北京共同】米政府系放送局ラジオ自由アジアは27日までに、中国四川省アバ・チベット族チャン族自治州アバ県で30歳前後のチベット族男性が中国政府の抑圧的な統治政策に抗議して焼身自殺したと伝えた。地元当局は男性の父親を拘束、厳戒態勢を敷いたという。
亡命チベット人向けのラジオ局「チベットの声」によると今年、中国で焼身自殺を図ったチベット族は6人目という。2008年のチベット自治区ラサの大規模暴動から来年3月で10年となるのを控え、統治への抗議の動きが再び活発化している可能性がある。

慰安婦合意で「微動だにせず」
日本政府、実施要求

 日本政府は27日、従軍慰安婦問題に関する2015年末の日韓合意を巡り、元慰安婦の意見集約が不十分だったと結論付けた韓国政府作業部会の検証結果を受け、警戒を強めた。河野太郎外相は談話を発表し、合意の変更は「断じて受け入れられない」と表明。韓国に合意の着実な実施を求めた。日本政府関係者は「日本の立場は微動だにしない」と強調した。
河野氏は談話で「合意に至る過程に問題があったとは考えられない」との立場を明確にし、韓国政府が報告書に基づいて合意を変更しようとすれば「日韓関係はマネージ(管理)不能となる」と警告した。


「不可逆的」は韓国側発案
交渉過程で文脈変化

 【ソウル共同】従軍慰安婦問題の日韓合意を検証した韓国政府の作業部会は27日、「最終的かつ不可逆的」との文言は、韓国側が交渉の中で、日本の謝罪を後退させないよう求める意図で先に使った表現だと明らかにした。交渉過程で「当初の趣旨と違い、解決の不可逆性を意味するものに文脈が変わった」としている。
韓国でこの文言は、慰安婦問題の「最終解決」を強く印象付ける表現として問題視されてきた。
作業部会によると、日本側で過去のおわびや反省を翻すような言動が繰り返されてきたとして、韓国の市民団体が「後戻りできない謝罪」を要請。韓国側は、こうした意見を参考にしていた。


15年日韓合意の検証報告書公表
韓国「問題再燃避けられず」

 【ソウル共同】従軍慰安婦問題を巡る韓国政府の作業部会は27日、2015年末の日韓合意を検証した報告書を発表した。対日交渉は朴槿恵前大統領周辺が主導し、一貫して秘密裏に進められ「被害者の意見を十分に集約しなかった。政府間で『最終的かつ不可逆的な解決』を宣言しても問題再燃は避けられない」と指摘。合意に、元慰安婦支援団体に対する韓国政府の説得など非公開部分があったことも明らかにした。
合意見直しなどの提言はなく、政府は平昌五輪後まで対処方針の決定を先送りする見通しだ。康京和外相は27日の記者会見で、今後の対応は日韓関係に及ぼす影響も考慮し、慎重に決めるとした。


二階氏、習主席と28日に会談
首脳の相互往来要請へ

 【北京共同】中国を訪問中の自民党の二階俊博幹事長が28日に北京市で、習近平国家主席と面会する日程が固まった。日中関係筋が27日、明らかにした。来年の日中平和友好条約締結40周年をにらみ、安倍晋三首相と習氏による相互往来の実現を要請する方針だ。
中国外交担当トップの楊潔チ国務委員との会談も調整している。
二階氏は27日、曽培炎元副首相と会談。曽氏は26日に閉幕した日中与党交流協議会について「成功裏に開催された」と評価した。二階氏は「大国である中国と、追いつこうと頑張っている日本が協力し、ある時は競うことが大事だ」と述べた。


日中韓首脳会談「来春開催めど」
会見で菅官房長官

 菅義偉官房長官は27日の記者会見で、日本が議長国を務める日中韓首脳会談の開催時期に関し「来年春ごろが一つのめどになるだろう」と述べた。具体的な理由については明らかにしなかった。
会見で菅氏は、中国が来年3月の全国人民代表大会(全人代)後にするよう求めていることについては確認を避けた。
実現すれば、2015年11月にソウルで開催されて以来で、中国の李克強首相と韓国の文在寅大統領は初来日となる。
安倍晋三首相は今年11月、訪問先のフィリピンで李氏と会談した際、日中韓首脳会談の早期実現へ引き続き調整することで一致した。


新NISA、若者に期待
大和証券Gの中田社長

 大和証券グループ本社の中田誠司社長(57)は共同通信のインタビューで、来年1月に始まる少額投資非課税制度(NISA)の長期積立枠「つみたてNISA」に関し「証券業界を挙げてやらねばならない重要な取り組みだ」と述べ、若者らによる投資の拡大に期待を寄せた。
現在60歳以上の世代が保有する金融資産は、20~30年後には次世代に引き継がれると予測。若年層が投資を体験することで、将来、資産を継承したり退職金を受け取ったりした際、株式での運用を選択する可能性が高まるとの見方を示した。


インフラ輸出の黒子役支援
JBIC、兵庫の測量会社

 国際協力銀行(JBIC)は27日、ミャンマーの不動産開発に参画する兵庫県尼崎市の測量会社「計測技研」と融資契約を結んだ。インフラ輸出の黒子役として活躍する中小企業に対する支援の一環で、総額20万ドル(約2300万円)を伊予銀行と協調融資する。28日に発表する。
計測技研は大阪の「あべのハルカス」建設や通天閣の耐震工事に携わってきた。ミャンマーには2014年に現地法人を設立し、日本のゼネコン大手による不動産開発に加わっている。今回の融資分は事業拡大に向けた設備増強に充てる。
法整備が不十分なミャンマーでは、日本の地方銀行による融資実績はまだ少ない。


日産、11月の国内生産43%減
無資格検査、スバルも

 日産自動車が27日発表した11月の国内生産台数は、前年同月比42・9%減の5万9227台だった。新車の無資格検査問題で生産を一時停止したことが響いた。前年水準を下回るのは2カ月連続で、減少幅は10月の13・6%から拡大した。
同様に無資格検査が発覚したSUBARU(スバル)は8・2%減の6万223台だった。
日産は11月7日から生産を順次再開したが、検査が確実にできるよう来年3月末まではペースを落として生産する。工場ごとに計画比4~8割に抑える方針だ。スバルが生産を止めたのは実質1日だけで、日産に比べて影響は小さかった。


トヨタ、世界販売3位の公算
17年、日産連合を下回る

 トヨタ自動車の2017年のグループ世界販売台数(ダイハツ工業と日野自動車を含む)が、ドイツのフォルクスワーゲン(VW)や、日産自動車とフランス大手ルノー、三菱自動車の3社連合を下回り、世界3位に後退する公算が大きくなったことが27日、分かった。
トヨタの1~11月は前年同期比2・8%増の947万4千台。16年に首位だったVWは3・9%増の974万3400台と差をつけた。日産、ルノー、三菱連合の世界販売はそれぞれの台数を単純合算すると960万1916台だった。合計数値は発表していない。
VWは中国や欧米の販売が好調で、12月も勢いを維持するとみられる。


パナ介護事業の子会社に女性社長
40代の森本氏、来年1月から

 パナソニックは来年1月1日付で、介護事業を手掛ける子会社「パナソニックエイジフリー」(大阪府門真市)の社長に森本素子副社長(44)を昇格させる。従業員数が4千人規模の子会社トップに女性が就くのは珍しいという。
森本氏は京都府出身。中国の子会社やパナソニック本体の経営企画部門を経て、今年6月にパナソニックエイジフリーの副社長に就任した。
パナソニックエイジフリーは全国約230拠点でデイサービスなどを運営し、2016年度の売上高は約340億円。元証券アナリストでパナソニック本体の介護事業担当の執行役員を務める片山栄一氏が今年7月から社長を兼任していた。


東レ子会社不正、報告書公表
納期圧力、人手不足が背景

 東レは27日、子会社の東レハイブリッドコード(愛知県西尾市)で発覚した製品の検査データ改ざんについて、外部の有識者委員会が作成した調査報告書を公表した。報告書は、品質保証に対する東レ子会社の経営層の関心が薄かったと指摘。人員が足りず、納期に間に合わないと考えたことが担当者の動機となったと結論付けた。日本工業規格(JIS)に関連する法令違反などは確認されなかった。
報告書は、不正が2代にわたる品質保証室長だけによって行われたと指摘し、組織的な関与はないとした。
東レは報告書を受け、グループ全体の品質保証を統括する役員を置き、監督部署も創設する。


全日空、別便客搭乗でLA引き返し
成田行き、出発数時間後に判明

 【ニューヨーク共同】米ロサンゼルス発成田行きの全日空175便が26日、出発して数時間後に別便の乗客1人が搭乗していることが判明し、機長の判断で引き返した。米メディアが伝えた。同機は出発から8時間後にロサンゼルスへ到着し、改めて成田に向けて出発した。
搭乗するはずのない乗客がいることが判明した場合に引き返すのは安全規定に従った措置といい、ロサンゼルス国際空港では不測の事態を警戒し、警察当局が一時警戒態勢を取ったという。米芸能人が搭乗していて引き返したことをツイッターに投稿したため、注目を集めた。


NHK受信料ワンセグ携帯も義務
支払いで、東京地裁

 東京都葛飾区の立花孝志区議が、ワンセグ機能付き携帯電話を持つ人にNHK受信料の契約義務があるかどうかを争った訴訟の判決で、東京地裁は27日、義務があると判断し、受信料の返還を求めた立花区議の請求を棄却した。
NHKによると、同種訴訟は他に4件あり、うち3件は一審でNHKが勝訴(1件は確定)。残り1件は、さいたま地裁が昨年8月に契約義務はないと判断したため、NHKが控訴している。
放送法64条は、受信設備を設置した者は契約義務があると規定。鈴木正紀裁判長は、ワンセグ機能付き携帯電話を持つ人も受信設備の設置者だとした。


立ち往生3時間半ぶりに解消
山形道の玉突き事故で

 山形自動車道の玉突き事故で発生した100台前後の立ち往生は27日午後2時半ごろ、事故車両の撤去が進み、約3時間半ぶりに解消した。山形県警の実況見分や道路の除雪が行われ、東日本高速道路は現場を含む関沢インターチェンジ(IC)―山形蔵王IC間の下り線の通行止め解除へ作業を急いだ。
県警高速隊によると、事故は27日午前11時ごろ、山形市下宝沢の宝沢トンネル内と入り口付近の3カ所で発生し、計13台が関係した。トンネル内で乗用車に大型トラックが追突し、後続の3台も衝突。入り口付近では車がスリップした。3人が首の痛みを訴えたが、命に別条はない。

山形自動車道下り線のトンネル内で起きた玉突き事故の現場=27日午後1時35分、山形市


「社長の指示」容疑認める
スパコン会社元取締役

 新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成金をだまし取ったとして、詐欺容疑で逮捕のスーパーコンピューター開発会社「ペジーコンピューティング」元取締役鈴木大介容疑者(47)が、東京地検特捜部の調べに「社長の指示でやった」と容疑を認めていることが7日、関係者への取材で分かった。
特捜部は、社長の斉藤元章容疑者(49)が不正を主導した可能性があるとみて調べている。
斉藤容疑者らは2014年2月、記憶装置の研究開発費を水増しし、約7億7300万円かかったとする虚偽の実績報告書をNEDOに提出。同3月に約4億3100万円をだまし取ったとして逮捕された。


福島、津波耐えた一本松に別れ
復興の象徴が立ち枯れ

 東日本大震災の津波に耐え、鎮魂と復興の象徴となっていた福島県南相馬市鹿島区の「かしまの一本松」を伐採するお別れ式が27日、開かれた。立ち枯れに加え、一帯で県が防災林の整備を計画しているためで、防災林の一角には一本松の種から育てた苗木が植えられる予定。
地元有志らでつくる「守る会」が主催した式には約100人が参加。五賀和雄会長は「集落では津波で全70戸が流され、54人が犠牲になった。この松を見るたびに大きな力をもらった。ありがとう」とあいさつ。桜井勝延市長は「心の中の火が消えてしまうようで残念だが、後継木での植栽は希望になる」と述べた。

お別れ式を前に住民らに見守られ、朝日を浴びる「かしまの一本松」=27日午前、福島県南相馬市