Kyodo News

12月18日

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米新安保戦略、中ロけん制
トランプ大統領公表へ

 【ワシントン共同】トランプ米大統領は18日、政権初の包括的な安保政策「国家安全保障戦略」を公表する。米国に挑む三つの勢力として国際テロ組織に加え、国際秩序の現状変更を試みる「修正主義国家」、北朝鮮やイランを指す「ならず者政権」を列挙。米政府高官は、修正主義国家は中国とロシアが念頭にあるとして警戒感を示し、両国をけん制した。中国については、米国の「戦略上の競争相手」と位置付ける。
トランプ政権はこの戦略に基づいて軍事力を増強する構えで、中ロと対峙する姿勢を鮮明にする。今後、核戦略の指針「核体制の見直し」や対テロ戦略なども相次いで公表する見通しだ。

専用ヘリコプターでホワイトハウスに到着したトランプ米大統領=17日、ワシントン(AP=共同)


米政権、使用禁止用語を指示
「多様性」など予算文書で

 【ワシントン共同】17日付の米紙ワシントン・ポストは、トランプ政権が、感染症対策などに当たる疾病対策センター(CDC)に対し、予算関連文書で「多様性」や心と体の性が異なる人を指す「トランスジェンダー」を含む特定の語句を使わないよう指示したと報じた。
国民の健康に関わり、客観性が問われる政府文書にトランプ政権が特定の思想や信条を反映するよう強制した恐れがあるとして、一斉に批判の声が上がっている。
14日に行われた予算文書に関する説明で、政権側はCDCに使用禁止用語リストを提示。「胎児」や「多様性」のほか、社会的に弱い立場を意味する「脆弱」が挙げられていた。


セクハラ疑惑の米高裁判事辞職
女性15人から告発

 【ワシントン共同】米紙ワシントン・ポスト電子版は18日、15人の女性からセクハラなどの告発を受けていた米連邦高裁のアレックス・コジンスキー判事が即刻辞職すると表明したと報じた。告発には、判事室でわいせつ画像を見せられたとの女性職員からの訴えも含まれている。
同紙によると、コジンスキー氏は声明で「職員に不快な思いをさせたと知り、深く悲しんでいる。決して意図的なものではなかった」と主張し「告発に対応しながら、判事の任務を果たすことはできない」とした。


中国軍機が日韓防空圏進入
東シナ海、緊急発進

 【ソウル、北京共同】韓国軍合同参謀本部は18日、東シナ海で中国と管轄権を争う暗礁、離於島(中国名・蘇岩礁)付近の日韓両国の防空識別圏内に中国軍機5機が入ったと発表した。韓国空軍は戦闘機を緊急発進(スクランブル)させた。
一方、中国空軍は18日、H6爆撃機などが長崎県沖の対馬海峡上空を日本海に向けて飛行する訓練を実施したと発表した。「外国軍機の妨害に対応した」としており、韓国空軍のほかに日本の自衛隊機もスクランブルした可能性がある。
離於島付近では、日中韓3カ国の防空識別圏が重なっている。


ロシア、CIA情報でテロ抑止
首脳電話会談、謝意を伝達

 【モスクワ、ワシントン共同】ロシアのプーチン大統領とトランプ米大統領が17日、電話会談し、プーチン氏は米中央情報局(CIA)からもたらされた情報によりテロを未然に防げたと謝意を示した。ロシア大統領府が発表した。
ホワイトハウスも17日に会談内容を発表。プーチン氏は、米側からの情報により「多数が殺害される可能性があった」大規模攻撃を実行直前に防いだと説明したという。
ロシア連邦保安局(FSB)は15日、サンクトペテルブルクのカザン大聖堂などで16日に自爆テロなどを計画したとして過激派組織「イスラム国」(IS)に関係した7人を拘束したと明らかにしていた。


オーストリア右派連立内閣発足
首相31歳、世界最年少首脳

 【ウィーン共同】オーストリア中道右派、国民党と右派、自由党の連立内閣が18日、発足した。首相は国民党のセバスティアン・クルツ党首(31)で、オーストリア通信によると、世界最年少の首脳。副首相にはハインツクリスティアン・シュトラッヘ自由党党首が就いた。
外相には自由党が推した無所属の女性元外交官カリン・クナイスル氏、内相には自由党強硬派のヘルベルト・キクル氏、国防相もシュタイアーマルク州の同党トップを務めるマリオ・クナセク氏が就き、主要ポストを押さえた形。
自由党は元ナチス党員が設立した経緯があり、政権入りに懸念も高まっている。

18日、ウィーンで宣誓式に臨むクルツ氏(中央)(ゲッティ=共同


「世界一忙しい空港」停電
米アトランタ、千便超欠航

 【ニューヨーク共同】年間利用者が1億人を超え「世界で最も忙しい空港」とされる米南部ジョージア州のアトランタ国際空港で17日、約11時間にわたり停電が発生した。計千便以上が欠航し、クリスマス休暇を控えた多くの利用客が足止めされた。米メディアが報じた。
空港当局によると、火災による地下電気設備の損傷が原因だった。同空港からは成田空港へ直行便も飛んでいる。
アトランタ国際空港を主要ハブ(拠点)とする米大手デルタ航空は17日に約900便、18日に約300便が欠航したと発表した。
同空港の公式ウェブサイトによると、世界で初めて年間利用者が1億人を超えた空港という。

17日、米南部アトランタのアトランタ国際空港で、復旧を待つ利用客ら(アトランタ・ジャーナル・コンスティテューション紙提供、AP=共同)


イケアに課税逃れの疑い
欧州委が調査開始

 【ロンドン共同】欧州連合(EU)の行政執行機関である欧州委員会は18日、オランダ政府がスウェーデンの家具大手、イケアグループに対する課税を違法に優遇した可能性があるとして調査を開始したと明らかにした。オランダの優遇策を違法な「国家補助」と認定すれば、追徴課税を命じる方針だ。
欧州メディアによると、欧州議会の緑の党は2016年、イケアが09~14年に約10億ユーロ(約1330億円)の納税を免れていたと指摘していた。
イケアは日本にも進出している。


英王女、1月から幼稚園に
ロンドン市内

 【ロンドン共同】英王室は18日、ウィリアム王子夫妻の長女シャーロット王女(2)が来年1月からロンドン市内の幼稚園に通うと発表した。
通園先は1964年創立の「ウィルコックス・ナーサリースクール」で、家族が暮らすケンジントン宮殿からも近い。道徳やマナーを重んじる教育方針を取っており、同園は「王女をお迎えできる日を楽しみにしている」とコメントした。
王室は18日、ウィリアム王子の家族写真を公開した。王室によると、写真はケンジントン宮殿内で撮影されたという。ウィリアム王子とキャサリン妃の間には来年4月に第3子が誕生する予定。


英ヘンリー王子、オバマ氏と対談
BBCラジオ、27日放送

【ロンドン共同】英王室は17日、エリザベス女王の孫に当たるヘンリー王子が英BBC放送のラジオ番組のインタビュアーとなり、オバマ前米大統領と対談したと明らかにした。インタビューは27日に放送され、王室はインタビュー前の様子をツイッターなどで公開した。
インタビューは今年9月にカナダで行われ、王子は次世代の若いリーダーたちへの支援や大統領退任日の思い出、その後の生活などについてオバマ氏に質問。オバマ氏は「英国のアクセントで話さないとダメかな?」と冗談を言った。
2人は負傷兵の国際スポーツ大会への支援を通して旧知の仲。

英BBCのラジオ番組で、オバマ前米大統領(左)にインタビューするヘンリー王子(右)。9月にカナダ・トロントで行われた(オバマ財団/BBC提供・ロイター=共同)


中国・瀋陽の大学でXマス禁止令
西側文化や価値観を警戒か

 【北京共同】米政府系放送局のラジオ自由アジアは18日までに、中国遼寧省瀋陽市の大学がクリスマス関連のイベント開催を禁止する通知を出したと報じた。キリスト教などの西側の文化や価値観の浸透を警戒する政府の意向を受けた措置とみられるという。
報道によると、通知を出したのは瀋陽薬科大学で「一部の若者はクリスマスなどの西側宗教の記念日に夢中になっている」と批判し「西側宗教文化の侵食に抵抗」するよう呼び掛けているという。
中国では近年、キリスト教徒が多いことで知られる浙江省温州市など各地の教育機関で、クリスマス関連の活動を禁じる動きが広がっている。


中国、先端科学施設を公開
中性子で物質構造探る

 【東莞共同】中国政府系の研究機関、中国科学院は18日、試験運転中の広東省東莞市の先端科学施設「中国核破砕中性子源(CSNS)」を海外メディアに初めて公開した。中性子を発生させて物質の構造を調べる施設で、米国や日本などに同様のものがあるが「途上国での建設は初」としている。
医療やバイオテクノロジー、新エネルギーなど多くの分野での研究利用が期待されている。この日、公開されたのは地下十数メートルにある中性子を発生させるために用いる陽子の加速器などで、周辺一帯ではハイテク科学タウンの建設計画も進んでいるという。

先端科学施設「中国核破砕中性子源(CSNS)」を見学する参加者=18日、中国広東省東莞市(共同)


カナダの富豪夫妻が不審死
首絞めた痕、無理心中か

【ニューヨーク共同】カナダ東部トロントの警察は17日、同国の医薬品メーカー、アポテックスの創業者で富豪のバリー・シャーマンさん(75)と妻のハニーさん(70)がトロントの自宅で死亡しているのが15日に見つかったと発表した。検視した結果、2人とも首に絞められたような痕があったという。
警察の殺人捜査担当が不審死事件として捜査を始めた。複数のカナダのメディアは警察関係者の話として、バリーさんが無理心中を図り、ハニーさんを殺害した後、自殺した可能性があると報じている。
バリーさんは1974年にアポテックスを創業し、同社を世界的規模の医薬品メーカーに成長させた。

首相、同盟の抑止力強化を
米海軍トップと会談

 安倍晋三首相は18日、米海軍制服組トップのリチャードソン作戦部長と官邸で会談し、核・ミサイル開発を進める北朝鮮を対話のテーブルに着かせるため、国際社会と連携して圧力を最大限まで高めていく重要性を確認した。首相は北朝鮮情勢の緊迫化に触れ「同盟の抑止力を高めるため、さらに協力を進めなければならない」と呼び掛けた。
会談で首相は「海上自衛隊と米海軍の協力は日米同盟の大きな柱だ」と強調。11月のトランプ米大統領の来日について「大きな意義があった」と評価した。
リチャードソン氏は「強固な日米同盟を一層強化するため、米軍と自衛隊の協力を進めることが重要だ」と述べた。


防衛相「北の挑発を容認できず」
米海軍トップに連携を強調

 小野寺五典防衛相は18日午前、米海軍制服組トップのリチャードソン作戦部長と防衛省で会談した。核・ミサイル開発を進める北朝鮮への対応を巡り、小野寺氏は「北朝鮮の度重なる挑発行為は断じて容認できない。海上自衛隊と米海軍の協力が必要だ」と述べ、引き続き日米が連携する重要性を強調した。
リチャードソン氏は「外交の後ろ盾という意味で軍の行動が重要だ」と応じた。両氏は米海軍の原子力空母3隻と海上自衛隊の護衛艦が11月に日本海で共同訓練したのを踏まえ、連携の在り方を協議したとみられる。


安全保障重点の海洋政策提言
首相に有識者会議意見書

 安倍晋三首相は18日午前、政府の「総合海洋政策本部参与会議」の宮原耕治座長と官邸で会い、来春に策定する次期海洋基本計画に関する意見書を受け取った。重点分野を海底資源開発から、安全保障に転換するよう提言したのが柱。首相は「しっかり(意見書を)踏まえ、基本計画を取りまとめていきたい」と述べた。
意見書は、海上保安庁による警戒監視活動の強化や、シーレーン(海上交通路)確保に向けた沿岸国の海上警備能力向上へ一層の貢献を求めた。海保の円滑な活動を可能にするための法整備も課題に挙げた。


安倍首相、「一帯一路」と連携へ
対中けん制から転換

 安倍晋三首相は、自身が掲げる対外政策「自由で開かれたインド太平洋戦略」を、中国主導の現代版シルクロード構想「一帯一路」と連携させる形で推進する意向を固めた。対中けん制外交の柱に据える同戦略の目的を転換し、新たな日中協力の足掛かりにする。複数の政府筋が17日、明らかにした。長期的視野に立って日本の安全保障と経済的利益を考えた場合、さらなる大国化の道を歩む中国との関係改善が急務だと判断した。
インド太平洋戦略に関し、首相は中国への対抗措置ではないとの認識を示唆してきたが、今後は一帯一路構想との「共存共栄」を目指す姿勢を明確に打ち出す。


退位儀式、国事行為とする案浮上
政府、憲法抵触を回避

 天皇陛下の退位儀式を巡り、憲法上の国事行為とする案が政府内で浮上していることが分かった。政府関係者が18日、明らかにした。過去の儀式例を参考にしつつ、天皇の政治関与を禁じる憲法に抵触しない形で、退位日の2019年4月30日に皇居・宮殿で実施する方向だ。天皇陛下の「簡素にしたい」との意向を踏まえ、外国賓客は招かない。菅義偉官房長官を長として来年1月に設置する準備組織で調整を急ぐ。
天皇の退位は1817年の光格天皇以来で、現行憲法下では初めてとなる。


東電に768億円賠償請求
カナダのウラン生産大手

 東京電力ホールディングスは18日、カナダのウラン生産大手カメコとの契約解除に伴い、6億8190万ドル(約768億円)の損害賠償請求を受けたと発表した。請求額は当初4千万ドルとしていたが、大幅に引き上げてきた。
東電は「仲裁手続きを通じて正当性を主張していく」としている。現時点で業績への影響はないという。
東電は原発の燃料となるウラン精鉱の購入契約をカメコと結んでいたが、原発再稼働の見込みが当面ないことから1月に契約を解除した。カメコは東電がウラン精鉱を引き取らない場合に損失が生じるとして、5月に国際商業会議所に仲裁を申し立てていた。


経団連、副業推奨せず
本業に影響、管理難しく

 経団連の榊原定征会長は18日の記者会見で、政府が働き方改革の一環として副業や兼業の普及促進を挙げていることに「経団連として会員企業に推奨することはしない」とし、個々の企業の経営判断だとした。
榊原氏は、副業・兼業は従業員の能力開発の面ではプラス効果があるとしたが、逆に本業がおろそかになったり、労働時間の管理が難しくなったりするなど課題も多いと強調。情報漏えいの危険性も高まるとした。その上で「日本の企業の85%以上が副業、兼業を認めていない。各社の判断でやるのは自由だが、経団連が旗を振るものではない」と語った。


予算総額97兆7100億円
18年度、借金33・7兆円

 政府は18日、2018年度予算案の一般会計総額を過去最大の97兆7100億円程度とする方針を固めた。北朝鮮情勢に対応して防衛予算を拡充。自治体に配る地方交付税交付金は特例交付金を含め15兆5100億円程度とし、17年度から500億円程度減額する。税収は59兆800億円程度と27年ぶりの高水準を想定し、借金である新規国債発行額は33兆6900億円程度に減ると見込んだ。
この日は、積み残しとなっていた課題を巡り麻生太郎財務相と関係閣僚が最終的な折衝を行い、予算案の全容をほぼ固めた。折衝では、新型護衛艦2隻の調達費として1055億円を認めた。


再生可能エネの入札対象拡大へ
経産省、価格競争促す

 経済産業省は18日、再生可能エネルギーの導入拡大に必要な政策課題を議論する有識者会合を開いた。太陽光でのみ実施されている入札制度をバイオマスや風力などにも拡大し、価格競争を促すべきだとの意見で一致した。今後、送電網の運用の在り方について議論を深め、来年改定するエネルギー基本計画に反映させる方針だ。
国内の再生エネは固定価格買い取り制度の下で太陽光やバイオマス発電を中心に拡大しているが、国際水準と比べて割高なコストの引き下げが課題となっている。


トヨタ、全車種に電動モデル
25年、EV10車種以上投入

 トヨタ自動車は18日、2025年ごろまでに世界で販売する全ての車種にハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)など電動モデルを設定すると発表した。エンジン車のみの車種はなくし、どの車種でもさまざまな環境対応車を選べるようにする。
今後量産するEVは20年代前半に世界で10車種以上を投入。性能の鍵となる電池の研究開発と設備投資に30年までに計1兆5千億円を投じる。EVは20年以降、中国で販売を始め日本やインド、米国、欧州に順次導入する。
HVは加速性能が高いハイパワー型や安価な簡易型など品ぞろえを広げる。


和歌山の柿、米国へ出発
国内から初輸出、解禁受け

 国産生柿の米国への輸出が10月に解禁されたことを受け、和歌山県九度山町のJA紀北かわかみの選果場で18日、国内初となる米国輸出へ出発式が行われた。年明けにも第1弾が現地の店頭に並ぶ予定で、来年秋ごろまでに輸出を本格化させる。国内消費が頭打ちとなる中、新たな市場の開拓を目指す。
この日は甘柿の代表的な品種「富有柿」約800キロが米国に向けて出荷された。出発式ではフォークリフトが柿を詰めた約100個のケースを大型トラックに積み込み、県やJAの関係者など約70人が見送った。
柿はいったん東京港まで陸路で運ばれた後、船で約2週間かけて輸送される。


無人車両の自動走行実験、石川
産業技術総合研究所

 産業技術総合研究所(茨城県つくば市)は18日、石川県輪島市で、無人の車両が公道を自動走行する実証実験を実施した。産総研によると、運転席だけでなく車内が完全に無人で、公道を閉鎖せずに行う実験は国内初という。
実験には小型の電動カートを使用。約1キロの周回コースを地面に埋め込まれた誘導線をカートが感知しながら走行する。カートには前後左右4カ所にカメラを搭載。離れた場所から研究者がモニターを見ながら停車させることもできる。
18日は関係者が見守るなか、無人で方向指示器を出して実験がスタート。公道に出ると時速6キロで約100メートルを走行した。


19年大卒採用増は15・8%
企業に強い意欲

 リクルートワークス研究所は18日、2019年卒の大学生・大学院生の採用を「増やす」とした企業の割合は15・8%となり、前年より2・3ポイント増えたとする調査結果を発表した。「減らす」は前年比0・6ポイント減の5・1%で、8年連続で「増やす」が「減らす」を上回り、企業の採用意欲が引き続き高いことを示した。
同研究所は「人手不足に加え、景況感が良くなっているとの判断もあり、企業が人を増やす方向で採用計画を立てやすくなっている」と分析している。
調査は従業員5人以上の企業に対し、10~11月に実施。4669社が回答した。


検査院、特定秘密を閲覧
初ケースか防衛省で1月

 会計検査院が1月、防衛省を検査する過程で、特定秘密に指定された機密情報の提供を受けていたことが18日、共同通信が情報公開請求で入手した検査院の内部文書で分かった。2014年12月の特定秘密保護法施行以来、検査院が行政機関から特定秘密を提供された初のケースとみられる。
今後、特定秘密を扱う行政機関に提供を促す先例になる可能性がある。検査院は国の収入や支出の全てを検査する機能を憲法で保障されているが、現行制度では行政機関が提供を拒める余地があり、専門家らの間で問題視する声が出ている。特定秘密保護法が不適切に運用されないよう引き続き監視が求められそうだ。


政府、米軍ヘリ飛行容認
近く再開、沖縄の反発必至

 防衛省は18日、沖縄県宜野湾市の市立普天間第二小に米軍のCH53E大型輸送ヘリコプター操縦席窓が落下した事故を巡り、同型機の飛行再開を容認する方針を発表した。米軍から事故原因に関し「人的ミスと結論付けられた。窓のレバーが緊急脱出の位置に動かされたことで離脱した。事故は当該機固有の問題だ」と説明を受けたと明らかにした。政府関係者によると、米軍は19日以降に飛行を再開する見込みで、沖縄県側がさらに反発を強めるのは必至だ。
在日米海兵隊は18日の声明で「安全な飛行のための全機の包括的な点検を行った」などとして、同型機の飛行再開の準備が整ったとの認識を示した。


米軍、落下先の小学校に謝罪
上空最大限飛ばずと伝達

 沖縄県宜野湾市の市立普天間第二小学校に米軍大型輸送ヘリコプターCH53Eの操縦席窓が落下した事故で、米海兵隊太平洋基地政務外交部長のクラーク大佐は18日、同校を訪れ「学校、地域に計り知れない不安を与え、おわびする」と謝罪した。富川盛武副知事は事故同型機の飛行再開方針に関し、同日中に発表すると米軍から連絡があったことを明らかにした。
クラーク大佐は喜屋武悦子校長と面会。市教育委員会によると、隣接する米軍普天間飛行場の飛行ルールを再検討し、米軍機が最大限、学校上空を飛ばないようにすると米軍内で確認したことを伝えた。


豊洲市場の追加工事始まる
地下の床、コンクリで覆う

 2018年10月中旬に予定される築地市場(東京都中央区)からの移転を前に、豊洲市場(江東区)で都が実施する土壌汚染対策の追加工事が18日始まり、報道陣に公開された。
始まった工事は、青果棟の地下空間の床約3万平方メートルのうち、砕石を敷いた部分をコンクリートで覆う作業。ベンゼンや水銀などの揮発性の有害物質が土中から侵入するのを防ぐためで、この日は10人ほどの作業員が地上から送られたコンクリートをならす作業をしていた。
18年2月からは、ひび割れしにくいコンクリートで全体を覆う工事が始まり、同年4月中には完了する予定。

土壌汚染対策の追加工事で、ポンプ車(中央)から青果棟の地下へ送られるコンクリート=18日午後、東京都江東区の豊洲市場


共働き世帯の児童手当減額へ
19年度以降、所得制限変更

 政府は18日、中学生までの子どもがいる世帯への児童手当について、2019年度以降、一定以上の収入のある共働き世帯を対象に支給額を減らす方針を決めた。夫婦と子ども2人の場合、現在は「世帯主の年収」が960万円を所得制限としているが、基準を「夫婦合算の年収」に変更する。同日、麻生太郎財務相、加藤勝信厚生労働相、松山政司1億総活躍担当相の閣僚折衝で固まった。
児童手当は所得制限を超える高所得の人にも特例として子ども1人当たり月5千円を支給している。財務省は特例廃止を求めていたが、今回は見送られた。


巨額工事でも大手4社受注調整か
リニア工事不正、特捜部捜査

 JR東海が発注したリニア中央新幹線の工事を巡り、大手ゼネコンの鹿島と清水建設が独禁法違反の疑いで家宅捜索された事件で、東京地検特捜部が、総工費1千億円超とみられる山岳トンネルや駅の建設工事でも大手4社が受注調整した疑いがあるとみて捜査していることが18日、関係者への取材で分かった。特捜部と公正取引委員会は近く、残る大手2社の大成建設と大林組も捜索し、押収資料の分析を進める。
特捜部は比較的規模の小さい非常口新設工事(名古屋市、総工費約90億円)の入札で不正があったとして、偽計業務妨害容疑で大林組を捜索。これを糸口にリニア工事全体の解明に乗りだした。


小学校の英語専科教員千人増
次期指導要領へ、定数改善

 政府は18日、2020年度から全面実施される小学校の次期学習指導要領で英語が教科化されるのに先立ち、18年度の公立小の教職員定数で、英語を専門的に教える「専科教員」の千人増を決めた。学校現場の課題に応じて政策的に配分する加配定数を改善させることで、林芳正文部科学相と麻生太郎財務相が合意した。
次期指導要領では小学校で英語が教科化され教員の負担増が懸念される。特に18年度からは英語の教科化に向けた先行実施期間に入り、小3~小6で「聞く・話す」中心の外国語活動を実施するため、文科省は、質の高い授業ができる専科教員を配置して円滑な導入につなげたい考えだ。


宇宙・サイバーに司令部新設へ
政府、防衛大綱に明記方針

 政府は防衛省・自衛隊内に、宇宙・サイバー空間、電子戦の担当部隊を統括し司令部機能を持つ上級部隊を新設する方針を固めた。来年後半に見直す防衛力整備の指針「防衛計画の大綱」(防衛大綱)に盛り込む。近く開かれる国家安全保障会議(NSC)の4大臣会合で了承される見通しだ。政府関係者が17日、明らかにした。
宇宙・サイバーは陸海空に続く第4、第5の「戦場」との位置付けだが、既に司令部機能のある専門組織を保有している他国軍と比べ日本は立ち遅れている。安全保障上の新たな課題への対応を強化する狙いがある。